April 30, 2004
April 28, 2004
２５日
怒涛の４月２５日日曜日。
お昼過ぎ、某ホテルにて執り行われた某社パーティーに参加しました。一生懸命着飾ってみたものの、会場に到着するやいなや肩からかけてたショールでいっそのこと顔まですっぽり包み込んでしまいたい、包み込まれてしまいたい激しい衝動に駆られました。福岡のお友達を見つけてほっとしてやや緩みました。でも総合的に最初から最後まで気後れでした。居合わせた横浜は中田市長に話しかけてみようかどうしようか迷っていると、側にいたＭ君が、「行こう行こう、俺全然緊張せん。誰か分からんけん。」と言うのを聞いて、あ、今Ｍ君に神様が降りてきた、と思いました。なので神、Ｍ君を頼みの綱に恐る恐る「サンプロいつも見てます」と告げました。市長はとてもフランクで、親切で、益々好感を持ちました。華奢なイメージだったけれど実はとてもがっちりしていらっしゃる、ということも分かりました。握手をさせて頂いたとき、腕相撲をしたら肋骨くらい簡単にボキッとやられてしまいそうだな、と思いました。
沢山の偉い方々ともお話させていただきました。緊張して何をお話したか良く覚えていません。でもみんなとても良い人達でした。
パーティーの後、一端家へ帰ってから、再びグリー主催のイベント、グリーナイトに参加するため六本木へ向かいました。息子はこのために福岡から上京してもらっていたお義母さんに預けました。新しい出会いを求めて、旦那とは別々に、一足先に行きました。でもクラブなんてろくに行ったこともないのでここでも気後れでした。そこへちょうど良いタイミングで出会ったスーツ姿の男性。新しい出会い。でも、あれ、なんか、見覚えある、と思ったら昼間のパーティーで会ったばかりの旦那の職場仲間の方でした。でもとりあえずほっとしてコーナー席に着席しました。すると後から続々と私達の周りにスーツ姿の男性が集まり始め、気付いたときにはスーツが５．６人押し合い圧し合い、っていう状況。渋い顔してタバコ吹かすスーツ、ドリンク飲むスーツ、しめじスーツ、みんなスーツ、中には坊主頭にヒゲのスーツ、なんて組長みたいのもいて、わ、こういう状況っていわゆる一女子の桃源郷だよね、と思ったけど良く考えると全員身内でした。嫌な予感がして確認すると組長はやっぱり夫でした。
そんなわけで結局ときめく出会いには見放されたものの、前々からお話したいと思っていた方とたくさんお話できたり、遠巻きにも生社長を見れたり、セグウェイを公道で走らせ罰金５０万の神田さんの素敵なダンスを見れたり、私なんかも沢山名刺頂いたりして、とても楽しかったです。
もう少し残るという夫と別れ、店を出て、細い路地を通ってタクシーの通っている大通りへ出るまでの、ほんの少しの間、何となく足取りがふわふわしました。あんな薄いカシスウーロン２杯で酔うわけもなく、きっと一度にあんまり大勢の人と会い過ぎたのに違いない、と思いました。自己の４分の１は他人が色づけをするもの、だとした場合、私はその日一日で随分と透明になった様な気がします。それはそれでとっても気楽。そんなことを考えてタクシーに乗車。運転手のおじちゃんのどうでも良い愚痴をぼんやりと聞き流しながらの帰宅と相成りました。
April 25, 2004
ソーシャルネットワークグリー
何故かピュアラブ団体所属となってしまっている私のようなものがこれからグリーナイトに参加してこようと思います。見かけたら声をかけてください。
April 23, 2004
April 21, 2004
「こんちゃー。めいちゃーん。のるー？のらなーい。さつきちゃーん。バス。いくよー。はーい。バス。いこぅよー。はっしゃ、おーらーい。ついたー。ついたね。やったー。やったね。どもー。どもー。ばいばーい。またねー。」
めいちゃんを誘ったが断られた為やむなくさつきちゃんとのバスでのドライブとなり、停車場に着いた後運転手に軽く会釈をし到着の喜びを露にした途端にお開きとなったデート。
という筋書きらしい息子の一人芝居でした。
April 17, 2004
そんなこんなで、親切な方に紹介していただいた表参道の美容室で髪の毛を切ったり、デパートに行ったり、すいません、こら、走るな、いい加減に、と小さく声を荒げながら息子と追いかけっこしたりした一日でした。
多分運動量はそんなに少なくないはずなのに最近、軽度の睡眠障害気味で困っています。ベッドに入っても朝方、５時過ぎるまで眠れないことが侭会って、ラベンダーのオイルを焚いても目は冴えて、やむなく家族の寝静まった中一人、ピュア・ラブ��のＤＶＤを食い入る様に見たりしています。翌日のことを考えると早く寝なきゃ、と焦るのだけどどうしても眠れない。昨夜なんて日が昇ってからようやく眠れたのにも関わらず無表情の人たちが黙々とエレベーターで階下に下るという気持ちの良くない夢を見たりして、やはり田舎者には都会の刺激が強すぎるのかもしれません。
ゴールデンウィークには実家に帰ろうかどうしようかと悩むところですが、もう少しこちらの生活が楽しくなってからでないといけないなあ、という気もします。
April 16, 2004
April 14, 2004
市長の失政
町田康のエッセイ集「耳そぎ饅頭」の中に、ザ・タワーというゲームの話が出てきます。私は未体験ではありますが、話によるとそのゲームは、プレイヤーが一つのビルのオーナーとなり、建設から運営に至るまで携わっていく中で、いかにしてビルを大きく立派なものに作り上げていくか、というテーマに沿って進行するものらしいです。例えばそのビルにマンションとして沢山の人が住まう様になった場合、住居者の規模に応じてゴミ捨て場を設置してあげなければならず、でなければビル内にゴキブリが大量発生し、居住者が顔を真っ赤にして憤激しながら次から次に退去していってしまう→オーナーの収入減→経営悪化、という具合です。
凄くオモシロそうだな、と思い早速プレステ用”タワー”をアマゾンで検索してみたところ、あいにく在庫切れでした。しかし一度火がついたシュミレーション魂、そうやすやすと衝動は収まらないのでとりあえずここはベーシックに、オンラインシムシティに着手することにしました。バーチャル都市設計です。如何せん初代シムシティなので、例えば私が強く切望した「商業施設複合型マンション（クリニックゾーン完備）」等の設計などは当然無理ですが（最新版でも恐らく無理ですが）、それでもある意味玄人的夫に指示を仰ぐと、「まず最初に発電所を作って電気を通さんと」「工業地帯は公害を発生させるから住宅地から離れた海の側に作るのがベスト」等とそれはそれで理にかなった法則があってなるほど、と納得させられました。とりあえず物流をスムーズに行うための交通網を整備せねばと発電所より何より波止場を作った私は素人考えであると当然の如く一蹴される形に。確かに海の向こう側まで都市を発展させるにはそれはそれ、並々ならぬ時間と忍耐が必要とされ、何より先に設置されたは良いものの相手方の受け入れ態勢が整っていない波止場からはしばらくの間、市長の運命を示唆したかの様な曖昧な右往左往でもって、大海原を当ても無くさ迷う一隻のマンギョンボンが繰り返し排出され続けたのでした。
とは言えとりあえず住宅街を建設すれば人は住まい出し、需要と供給のバランスを見ながら商用地・工業地を拡大していくと、気付けばこんな私でさえあっという間に２万５０００人都市の市長に。人口増加を狙った減税で住民の市長支持率も７０％越えとうなぎ上り。こうなるとバーチャルではあっても自らの設計した都市、それなりの愛着が沸いてくるもので、この商業地域は工場直送だから激安路線で一部アウトレットモールだとか、ここは公園建設予定地だからその隣の商業地域はベビーカーにも優しい完全バリアフリーでだとか、住民の喜ぶ顔を思い描いたりしてプレイの域を超えた妄想プレイも相まって非常に気分が良いのです。支持される幸せに、私はとても満ち足りた気持ちになりました。
ところで言うまでも無く私は一主婦であって、一母であるので、これら趣味・嗜みに費やす時間はもっぱら夜がふけて、息子が眠ってしまってからです。ただ息子は実はまだ離乳できていないので、夜中に必ず１度程目を覚まします。で、例によって昨夜もそうでして、市長としての活躍の最中に息子が覚醒、私は当然の如く授乳、寝かしつけなどを行いに息子のもとへ。そして気付いたら朝でした。
起き抜けに、スリープ状態となっていたパソコンを再度立ち上げ、愛すべきわが街を一望した市長は思わず絶句。そこには最早アウトレットモールにほくほく顔のカップルも、ベビーカーを押しながらスロープを上る母子の姿もありません。
…あたり一面、焼け野原に。
昨夜半過ぎから今朝方にかけて大規模火災が発生。市長が気付いた時にはとき既に遅し、工場もマンションもすべてを失った街の中で、名残惜しそうな残り火があちこちで、ただ煌々と燻っていたのでした。
目を閉じると、瞼の裏に鮮明に浮かび上がるバーチャル市民達の笑顔。無邪気に市長を支持する老若男女。ところが今や市長の支持率は２％と無いに等しいまでに下落、不支持率９８％でリコールどころの騒ぎではありません。
みんな、…ごめん…。
本日の東京、日中の最高気温は１１度。
寒さが身に染みます。
April 12, 2004
人に優しい東京
つい今しがたテレビであっていた浜崎あゆみ特集でやんわり泣きそうに。
というのはあゆの孤独な人生に胸打たれたからではなく、福岡でのロケ地が全体の約８割程、前住んでた家から１キロ圏内のホームタウンだったためです。あの辺ならどの道路にいくつ信号があって、どこに横断歩道があるか、どこを工事しててどこにショベルカーのたくさん停まったナイス工事スポット（息子向け）があるかまで事細かく知っています。この海で去年の夏、息子と泳いだなあとか、あの家にお友達住んでるなあとか、思いがけず郷愁に浸ってしまって不甲斐ないわたくし、今少しばかりホームシック気味。
母さん、東京のママはみんな揃いも揃ってモデルの様に美しいんだ。
母さん、お砂場遊びをしに公園へやってきたはずの子供が染み一つ無い真っ白なブラウスを着ているんだ。
母さん、あれは余所行きなんだ。
母さん、東京の坂道は有り得ないくらい急なんだ。
母さん、車が多いんだ。
母さん、自転車が歩道でびゅんびゅん飛ばすんだ。
母さん、
…母さん！
だけれどもこんな私にもとても優しくしてくれる東京の人もいます。
お隣の奥さんに、昨夜から何度も重ねたシュミレーション通り「昨日はついふざけた着替えの途中だったために、思いがけずふざけた格好をお見せしてしまってすみません」というようなことを言って詫びると、「わたし、あれだから、あれ、大丈夫、あれ、あれだから、あの、全然見てないから！全然目に入ってないから！大丈夫！」と、包み込むように優しい言葉をかけてもらいました。奥様の動揺振りを前に、やはり昨日のあれは尋常じゃなかったんだな、ということを改めて感じさせられつつ、それでも全然気にしていないという風に装って下さる奥様の懐の深さ。或いはそうでないとしても。つまり目の前に現れたものが余りに衝撃的な、燦燦たる光景であったために、忘れよう、見なかったことにしようと、無意識下に奥様の脳が働いて、結果的に奥様が本当に昨日何があったのか、何を見たのか、実際きれいさっぱり忘れてしまっていたのだとしても、それはそれで人間として当然の成り行きであるし、仮に事の当事者である私がお隣の奥様だったとしても同じような事態に陥るということは十分に考えられるので、ああ、なんて気の合いそうな奥様なんだろう、と思います。
それから優しいと言えば、早朝から並んで侍サイン会の整理券を私の分まで２枚もらっていてくれた葉子ちゃんも優しい。大都会での公園デビューに付き合ってくれるつもりだったまつゆうさんに、アスカさんも優しい。
自分が同じだけ手を貸してあげられる自信がないので、自分も誰かに頼ったり、優しくされたりするのが本当は少し苦手だなあと思っていたけれど、こちらへ来てから、誰かに優しくされるということが手放しに嬉しいくて涙が出ます。親切にしてくれた人に、今後自分にこれだけの借り返せるかなあ、でなく、今度はどうやってこの人を喜ばせてあげられるのかと考えを巡らせる、それすら東京サバイバル生活の潤滑油となって、消灯後のベッドの中で、なんだかんだで明日もこの地で目が覚めますように、と心密かに願う主婦なのであります。
迷走プリンセス
今日夕方過ぎ、家族会議の席で代官山方面へお食事に出かけてみよう、ということになって、あれこれ気負って着替えをしていたらピンポンが鳴って、出てみるとお隣の奥様でした。親切にも、こちらの生活に慣れない私と息子のために、明日公園に行きましょう、というお誘いに来てくださったのであります。私は本当に嬉しくって、この前近所の八百屋さんのおばちゃんに、「色々と分からないことが多いだろうから、何かあったらいつでもきてね」と言われたのと同じくらい嬉しくって、ついつい舞い上がって「嬉しいっ！」と奥様の目の前で歓喜の声を上げてしまったりして、でもとりあえず興奮はそれくらいで抑えて、それではまたあした、とお別れを告げて奥様の帰られた後、よくよく自分の姿を鏡に映してみたらば私はというと、両袖部分がたなびくように広がったピンクの柔らかシルク素材のホルターネックシャツ（襟元に花模様）に水色ｘ白ストライプの光沢素材のフリフリしたボリュームのあるロング丈のスカートという勘違いお姫様で愕然としました。どちらも別のものと組み合わせればそれはそれでそれなはずだったのにタイミングが一つだけずれて奥様来訪時にはちょっとした仮装状態。ハロー、レディーリン！夕暮れ時にピンポーンと鳴らしてハーイと黒髪おかっぱの醤油顔パステルお姫様が出てきたら、私ならギョッとする間もなく確実に引きます。身体を、一歩か二歩後退させます。そしておもむろに開けかけた家のドアを閉めた後で、全てを見なかったことにしようと自らに言い聞かせます。或いはたった今触れたドアが何者かの力で、触れた瞬間にタイムマシン機能搭載のどこでもドアに変えられてしまったために、あろうことか文明開化の頃の古きよき日本に飛んじゃったのだと…。
おかっぱ頭を叩いてみれば、文明開化の音がしてプリンセス。
「引っ越してこられたばかりの隣の奥さん、どうやら頭がおかしいわよ！」
「ご近所だからって連れ立って歩くと危険な様よ！」
などと根も葉もないものの種だけはしっかり自分でまいた噂が一人歩きしたりして、東京に来て、ようやく道が開けたかのように思われた一主婦の社会進出も、開けたと同時に幕が降りちゃったりなんかして、息子が幼稚園に上がる頃には影のあだ名が”プリンス”だったりして。
なんだかもう。
